喜劇と悲劇。
 「喜びの劇」と「悲しみの劇」の演劇上の違いは何か?
 それは終幕がハッピーエンドならば、途中がどんなに苦悩続きでも「喜劇」なのである。

 挫折続きでも、社会の矛盾に苦しんだとしても、「最後には私が勝つ。勝つに決まっている!」。
 そう決めた人が、人生の名優となる。

 あの斜塔だって、あきらめずに、最後まで建設の戦いを続けたから、建った。それどころか、順調に建たなかったからこそ<味があり>、世界中から人を引きつけているのである。

 他人がどうあれ、夫がどうあれ、子どもがどうあれ、自分の幸福は自分の一念で決まる。
 だから、たとえ不幸に見える何かが起こっても、名優はこう背すじを伸ばすにちがいない。

 「よし!これで私の人生は、波瀾万丈の劇になった!後は、勝ってみせるだけ!見事に!」


写真紀行
母たちは名優 イタリア