伸一は、わが人生は、人への「励まし」のためにあると決めていたのである。
 本来、地涌の菩薩の使命をもつ私たちは、友を、家族を、自分に連なるすべての人びとを励ますために、生を受けているのだ。
 いかなる苦境にあろうが、病床にあろうが、体が動けなくなろうが、生命ある限り、人を励まし続けるのだ。
 たとえ言葉がしゃべれなくなっても、表情で、微笑で、眼差しで励まし、地涌の使命を果たし抜くのだ。
 そこには、人間としての、能動性、主体性がある。その時、生命は美しき太陽の輝きを放ちゆくのだ。
 それが「生きる」ということなのだ。


『新・人間革命』 陽光の章