ともあれ大事なのは愛情です。慈悲です。そのうえで、一番高いものを目指して、幸福を目指して、一緒に題目を唱える以外にない。
 夫婦といっても、もとは他人です。他人なんだから、忍耐して、「理解しよう」と努力しないと、うまくいかない。一緒に生活しながら、家庭を守り、仕事をし、子どもに教育を受けさせていく。二人で「人のためにも尽くしていこう」とする。その「忍耐」の二字が必要です。
 「幸福」の裏づけには「忍耐」が要るのです。忍耐のない幸福を夢みる人が多い。しかし、それは夢です。夢はどこまでいっても夢であり、おとぎの世界です。幼稚な、イージー(安易)な人生です。それで、多くの夫婦が破綻してしまう。幸福を追い求めていながら、不幸になってしまう。
 淡々と「一緒に建設しよう」という努力。「一緒に進んでいこう」という忍耐。それがあって、本当の愛情になっていくのです。
 本当の愛情は「永遠に一緒に生きたい」ということです。結婚して、二十五年たって、より以上に深い愛情をもてるのが、本当の結婚です。
 愛情は「深まる」ものです。深まらない愛情は、単なる「好き嫌い」の次元なのです。


『法華経の智慧6』