恋におぼれ、自己を見失ってしまうか、自己を客観視しつつ、恋を生かしきっていけるかが大事である。恋愛という滑走を経て、結婚という離陸、上昇の成否が決定されるのである。恋愛と結婚の激動は、長い人生航路のスタートである。行く手に、いかなる嵐や気流の乱れがあろうと、びくともしないだけの機体整備を飛び立つ前にしっかり、二人の力でやっておくように願いたい。


『人生抄』