人生の戦いも、広布の活動も、すべては強き決意の一念によって決まる。
 敗北の原因も、障害や状況の厳しさにあるのではない。自己自身の一念の後退、挫折にこそある。
 山本伸一が会長に就任して以来、未曾有の弘教が成し遂げられてきた源泉も、彼の確固不動なる一念にあった。それは戸田城聖の弟子としての、誇り高き決定した一心であった。
“先生の構想は、必ず実現してみせる!”
 それが、伸一の原動力であり、彼の一念のすべてであったといってよい。
 伸一には、障害の険しさも、状況の難しさも、眼中になかった。困難は百も承知のうえで、起こした戦いである。困難といえば、すべてが困難であった。無理といえば、いっさいが無理であった。
 人間は、自らの一念が後退する時、立ちはだかる障害のみが大きく見えるものである。そして、それが動かざる“現実”であると思い込んでしまう。実は、そこにこそ、敗北があるのだ。いわば、広宣流布の勝敗の鍵は、己心に巣くう臆病との戦いにあるといってよい。
 伸一は今、一人ひとりの一念の変革を成そうとしていた。人間革命といっても、そこに始まるからである。


『新・人間革命』仏法西還の章

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